2012年3月27日火曜日

三国志の字について

三国志の字について

三国志で長男の人はだいたい「伯」(孫策伯符や陸遜伯言など)や

「孟」(馬超孟起や曹操孟徳など)ですがそのほかに明らかに

長男と判断できる字はありますか

教えてください







伯という文字そのものが長男と言う意味です。

兄弟の順番は伯仲叔李で表されていて、長男は伯、長男とあまり歳が変わらない弟が仲、少し歳が離れた弟が叔、かなり歳が離れた弟が李です。

伯と仲は跡取りの座を巡って争うことが多いので「伯仲の争い」という言葉もあります。



また、日本では伯父を父親の兄、叔父を父親の弟としていますが、本来は伯父は必ず長男、叔父は二番目以降です。最近は中国でも日本みたいになっているようですが



李じゃなくて季ですね。勘違いしてました。

仲は伯と同時期に生まれた弟で大体1,2年の違いだと思います。権力者には一夫多妻が多かったので同じ年に生まれることも多かったのでしょう。

叔は長男より数年後に生まれた弟で必ずしも次男ではありません。

季は長男からかなり歳が離れた弟で長男の子供と歳が近かったりします。跡継ぎの候補にもならないどうでもよい存在だったと思われます。

伯仲叔季は大家族制の家長から見た序列です。

現在は伯父と叔父を自分からみた相対的な位置づけで区別していますが、昔の中国では家長からみた絶対的な位置づけで呼ばれていました。伯父と叔父の区別が変わってきたように伯仲叔季の定義も時代とともに変わったのではないかと思います。

出所はなんだったか忘れましたが中公新書の中のどれかです。(ほぼ全冊読んだのでどれに書いてあったは覚えていませんん)








孟と伯以外に特別長男だとわかる字はないようです。



ちなみに



孫策伯符、陸遜伯言、馬超孟起、曹操孟徳



と言う使い方はしません。字を使う場合



孫伯符、陸伯言、馬孟起、曹孟徳



と言います。



孫策は姓が孫で名が策なので、孫策というと日本で言う山田太郎、鈴木一郎

と一緒です。

字というのは本名以外に付ける別名で、目上の者以外(親・皇帝など)本名を呼ぶこと

を避けなければなりませんから字を用いるのです。どちらか一つを呼ぶのです。

ですから名と字両方を併記することなどはあり得ません。まずそのことを理解してください。





inasa99さん



>兄弟の順番は伯仲叔李で表されていて、

伯仲叔《季》のはずですが。順番に伯《長男》・仲《次男》・叔《三男》・季《四男、末弟》と認識していますが、

>長男は伯、長男とあまり歳が変わらない弟が仲、少し歳が離れた弟が叔、かなり歳が離れた弟が李です。

順番に伯《長男》・仲《次男》・叔《三男》・季《四男、末弟》と認識していますが、自分の認識不足だったら

すみませんがそのように書かれている本があったら教えてください。お願いします。

>また、日本では伯父を父親の兄、叔父を父親の弟としていますが、本来は伯父は必ず長男、叔父は二番目以降です。

こちらも「本来は伯父は必ず長男、叔父は二番目以降です。」というのは初耳でした。もしよかったらそのようなことが

わかる本を紹介してください。お願いします。





丁寧にありがとうございます。中公新書全冊とは凄いですね。自分も中国史関係は少し持っていますが。

辞書や持っている本で調べても《伯・仲・叔・季》は《長・次・三・四(末)》としか書かれていないもので。

伯父・叔父も父の兄・父の弟の区別は書かれていますがそれ以上に書かれていませんから新たな発見

でした。今はどちらで書いても親戚のおじさんですからね。勉強になります。

0 件のコメント:

コメントを投稿