三国志は実話ですか？ 曹操は天下統一したのに、悪役扱いが多いのはなぜですか。

三国志は実話ですか？

曹操は天下統一したのに、悪役扱いが多いのはなぜですか。

世間一般に伝わっている三国志とは

三国演義と呼ばれる大衆小説であり、史実を元に作られた物語です。

意図的にヒーローに仕立て上げたい人物（主に蜀の面々）の活躍場面を増やして

語り継がれてるため、誰にでも分かりやすい虚構部分も存在しますが

時系列はほぼ歴史をなぞったものであり、大きな全体の流れそのものは歴史とも

さほどの差異を感じる事も無い仕上がりになっています。



曹操が悪役になっているのは歴史の記述ではなく物語であるが故の

分かりやすい善＝悪の構造を必要としたからでしょうね。

劉備勢を善の勢力とするのなら、相対する勢力は悪でなければ

物語としての盛り上がりに欠けてしまいます。



しかし「曹操＝悪」になってしまっている原因は史実上にも存在しますよ。

大量虐殺に民族強制大移動、淫蕩（権力者は大体同じようなものですが）

思想弾圧とマイナス面もなかなかのものです。

歴史上同じようなマイナス点を持っている権力者も居るのですが

なまじ三国演義自体の人気が上がってしまったのが不運。

曹操は悪の面のみがよく強調される人物になってしまいました。

中国の半分を切り取っていますが曹操は天下統一していませんよ。

ちなみに息子が魏を建国していますが、魏は天下統一していません。

孔明死後、途中で家臣に国を乗っ取られています。



日本で「三国志」といえば大抵は中国の小説「三国志演義（さんごくしえんぎ）」を指します。演義は小説ですから、好き勝手に演出しています。前半の主役劉備は人徳の人、後半の主役諸葛亮は神算鬼謀の軍師で忠義に篤い名臣となっています。また通じて敵役の魏の曹操は残酷な奸雄となっています。でも中には曹操が主役となっている小説や漫画もたくさんあります。

曹操は統一出来ませんでした。

最終的に三国を統一したのは晋の司馬炎です。



劉備・諸葛亮が主人公扱いされているので、敵対している勢力であった曹操が悪役的な存在になるのは、致し方無かったと思います。