三国志の陳羣について

三国志の陳羣について

魏の文官の陳羣は、劉備が徐州にいたときに、配下？にいたみたいですが、



そのあと、曹操の配下になり曹操、曹丕の時に内政面で活躍しましたが、なぜ、劉備のもとを離れたのですか？



劉備といてくれたら、蜀の内政で活躍してくれたから、残念です。



もしかして、曹操に攻められたときに、関羽と一緒に降伏したのですか？

結論を先に言えば、劉備が拠点を失った事と荀彧が曹操に使えていた事が最大の要因でしょう。



まず、劉備と陳羣の行動を追ってみましょう。

劉備が徐州牧の陶謙を救援するために徐州に向かう

→陶謙の任命で劉備が豫州刺史となる（豫州に移動）

→劉備が陳羣を（豫州）別駕に任命する

→陶謙が死去、劉備が後任に推薦される

→陳羣は反対するが、劉備は承諾（徐州に移動）

→呂布が徐州に逃げ込む

→劉備が袁術と交戦している間に、呂布が徐州を制圧

→呂布に劉備が降伏（この時に？、陳羣達も呂布配下になる）

→劉備が呂布に追われ、曹操のもとに逃げ込む

→曹操が劉備を豫州牧に任命

→紆余曲折の末、曹操と劉備が呂布を討ち、徐州を制圧

→陳羣が曹操に仕官する（荀彧が推挙した模様）

→後に劉備が曹操から離反、陳羣はそのまま曹操配下

以下略



陳羣が劉備の元を離れたタイミングは、徐州に移動・呂布に降伏・劉備が徐州を諦めて曹操と合流、のいずれかでしょう。どの条件でも別行動から主従関係が切れています。よって、拠点を失った事が大きいでしょう。

また、曹操に仕官した後に合流する選択肢は、荀彧が潰していると思います。陳羣にとって、荀彧は故郷を代表するの名士であり、後にはその娘を妻とする程の交流があります。その状況で劉備に従う事は大きなリスクです。

結局そのようなリスクを冒したのは、関羽のような股肱の臣や糜竺のような姻戚関係のある人達ぐらいです。



余談ですが、別駕は州刺史の副官のような役職であり、陳羣はかなりの好待遇を受けています。劉備は後に、鄭玄（大儒学者）の他に陳紀（陳羣の父）との交流があったと言っており、劉備の名声向上に大きく関わったからでしょうね。



さらに余談ですが、群雄割拠の頃の豫州最大勢力は誰だと思いますか？

前半は袁術、後半は曹操です。曹操が巻き返した時期は献帝を奉戴し、さらに劉備が合流した後です。劉備の豫州に対する影響力は結構強いと思います。

さらに袁術の勢力圏と陳羣・袁渙の経歴から想定しますと、陳羣は袁渙と同じよに劉備→袁術→呂布と使えたように思います。（袁術からは逃亡した可能性もありますが）

陶謙が死んで息子の陶商や陶応に、指導力が無かったので、劉備がその跡を継ぎましたが、この相談を陳登、ビ竺、曹豹ら豪族達がした時に、徐州は守りにくい場所で劉備では物足りないと思ったのか、もともと豪族だった陳葦は落ちぶれた家系の劉備が嫌いだったのかは分かりませんが、劉備が徐州牧になるのを反対しています。他の豪族達に押しきられて、しかたなく劉備の配下になったのでしょう。これについては、自然な流れと言う意見も多いようです。その後に呂布が主となりましたが、これもしかたなくでしょう。豪族達から見て良い主は、政権の中央にいて指導力があり、領地を敵や野盗から守れる力の強い者でしょう。そして税も重税にしなければ、満足だったでしょう。陳葦が思った通りに劉備は徐州を維持出来ず、他の豪族達から先を見る目があると言われて、これ以後は同郷の者達から絶大に信頼されています。もと陶謙の配下のビ竺は妹を劉備と結婚させ姻戚関係を結び２０００人の兵や人足、大金を劉備に差し出し領地を捨てて、ついていきました。これくらいですから劉備に惚れ込んだのでしょう。陳葦には理解出来なかったでしょう。

『三国志・魏書』での陳羣の伝記を見れば分かると思いますが、彼はかなり人を見る目があります。彼から見れば、いくら劉備が徐州牧の座に就いたとは言え、南には袁術、北には曹操、袁紹という強敵に囲まれた状態では、その基盤が強固とは言えず、いずれこの地の支配権を失うだろうことは、既に予見できたと思われます。そんな基盤もない人物とともにするのは、かなりの覚悟がいるはずですし、とてもついていくことはできないと彼は考えたのでしょう。



また、陳羣は官僚一家の出であり、その父祖はみな漢王朝の高官でした。そして、彼の交遊録でも、地元の名家とも親交が深かったと言えると思います（その妻も名家の出でした）。そんな彼が、皇室の一員と自称しているとは言え、元は一介の平民であった劉備を心から慕い、ついていこうとはとても思えませんし、もしかしたら内心では劉備を馬鹿にしている節もあるのかもしれません。



これと比べ、曹操はもとは官僚の子であり、彼と親交が深かった名家の人間が多数仕えていることを考えると、家柄を重視する陳羣の選択はごく自然の流れだと言えるでしょう。そして、この家柄重視の思想がのちの『九品中正法』の制定の根本となるのは言うまでもありません。





以上。

陳羣は劉備が曹操の保護下で豫州刺使になった際、劉備に仕えました。

その後、劉備と共に徐州に行ったかは不明ですが、呂布が曹操に滅ぼされた際、曹操に仕えました。



何故、劉備から離れたのか。

これは、当時の劉備が確固とした勢力を築けず、陳羣のような名士が活躍する余地が無かったのが大きいと思います。

当時の劉備に何が何でもついて行くと言うのは、本貫地を捨て、各地を彷徨う可能性もある訳ですから、陳羣にとってもﾘｽｸがかなり大きい訳ですね。

劉備にそこまでの魅力を感じなったと言う事でしょう。

劉備の無能さにあきれて、

彼の下(もと)を離れたんだっけ？